欲しい物がある。
最近欲しくなった。
何に使うんだと言われると困るが、とても欲しい。
単純に所持したいのではない。
今の自分に必要なのだ。
それでも、今までは必要だと感じたことは無い。
それは、以外といろいろな所で売られている。
だから、どこに行けば手に入るのかは知っているつもりだ。
ネットで探した。
カタログをみた。
店を10軒くらい回った。
本当に欲しい物は、まだ見つからない。
どれでも良いわけではない。
欲しい物は分かっている。
ただ、具体的な形がまだ見えないのだ。
どれが自分に必要なのだろう。
それを知るため店を回り、
カタログを眺める日々が続いた。
ある日曜日、それを探すため横浜を散策した。
横浜でも、それを扱っている店が数多くある。
ただ、何店か回っても、これと言うものが見つからなかった。
ふと、以前にネットで見た店の支店が近くにあることを思い出た。
欲しかったもの、それを構成するパーツのひとつに目が止まった。
「何となく、これ欲しい」
それは、ほかの物と比べ純粋で、光り輝いて見えた。
漠然と、欲しい物の一部が明確に定まった。
それは一つの石だ。
欲しい物の全体としてはまだ形が見えない。
でも、中心となるパーツを見つけた。
欲しかったものが、一つ現実となった。
しかし、まだ足りない。
重要な二つのパーツだ。
それはハード的なものと、ソフト的なものに分けられる。
前者は時間をかければいずれ手に入るだろう。
まずは、後者を手に入れたい。
それを手にすることができれば、
残りのパーツはより自然と手に入るようになる。
逆に、それが手に入らなければ、
「石」も「残りのパーツ」も無意味なものとなる。
これから、石を満たす「ソフト」、魂を手に入れることにしよう。
次の目的地は決まった。
魂を手にい入れるために、
私は大きな代償を支払わなければいけない。
私には、その覚悟ができている。
あの人から、魂を受け取ることができるだろうか。
もし、魂を受け取ることができるならば、
それを持って最後のパーツを探すことにしよう。
すべてが揃えば、欲しかった物は完成する。
完成した暁には…。
それは、それを必要とする場所で、永遠に輝き続けるだろう。
■ 2008年7月23日 ■