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レンタカー@プリウスα

今乗っているコルト ラリーアート Version−Rを選んでいる時、
実はプリウスもそれらの候補に上がっていた。

燃費が良いようだし、何よりハイブリッドという構造がとても興味深い。

だって、モーターとエンジンが短所を補い合って働いていんだもん。


そんなプリウスだが、先日レンタカーとして借りて運転する機会があった。
正確に言えばプリウスα(7人乗り)なのでちょっと違うが、
大雑把に言ってトヨタのハイブリッド車としては同じようなもんだろう。

このプリウスα、200kmほど運転してみてよくわかった。
本当に買わなくてよかった。


まず、アクセルを踏み込んでもパワーが出てこない。
アクセルを底まで踏みつければ1800ccなりの加速をするが、
体感で8割くらい踏んでもそれに応じた加速はしない。
5割くらいじゃ0発進で他の車に置いて行かれる。

アクセル踏み込み量とエンジン(+モーター)の出力とが今までの車と違いすぎる。
とにかくアクセルを踏み込まないと普通の加速をしない。

1.5リットル+ターボのコルト ラリーアート Version−Rと比較しているから?
そんなことはない。
以前レンタカーのマーチ(1.2リットル)に乗った時にも
パワーが出ないなどという不満はなかった。
アクセルを踏めば、踏んだなりのパワーが出たのだ。

プリウスαは通常の車のアクセル踏み込み量では運転できない。
普通の車なら急加速するほどアクセルを踏み込まないと通常の運転ができない。


町中を走るだけでもう大変。
コルトなら100キロは出ようかというほどアクセルを踏み込んで、
やっとほかの車の流れについていける。
真っ直ぐ走るだけなのに、とにかく乗りにくい。


もちろん、高速道路でも乗りにくい。

上り坂でアクセルを踏みましても、ほとんど何も変わらない。
通常のアクセル開度では軽自動車に乗っているのよりもパワー感がない。

アクセルを全開にすれば加速するが、
アクセル全開付近で微調整をしながら運転なんて、
普通の車では考えられない。

でも、そこまで一気に踏み込まなければ、
上り坂であっという間に失速だ。


たしかに燃費は良い。
7人乗りプリウスαで24.4km/L。
高速道路主体で200km余り走ったのだが、
富士山を標高750m程度まで登って降りてしてこの燃費は素晴らしい。
ただ、ドライビングフィールが異常なほどに悪い。

アクセル全開で走る人間向けなのか、
はたまた鈍亀運転でエコ&低燃費と喜ぶ客がターゲットなのか。

たしかに、
アクセル全開付近で車速をコントロールすれば良いと言うならばそれは間違いない。
結果的に出るパワーの最大値はそれなりにあるのだから。

だが、同じことをブレーキで考えたらこの異常性が分かるだろう。
踏み始めから7割くらいまではほとんど効かないけど、
8割くらい踏むと良く効くようになるになるブレーキ。
これはクルマ作りの概念として何かを履き違えている。

"アクセルを踏んでも燃料を消費しにくいから低燃費"
というならば
"ブレーキを踏んでも減速しにくいから結果的に低燃費"
をも肯定するのだろうか。

エコで低燃費なアクセルワークは人間が行うテクニックなのだ。
プリウス乗りに乱暴な運転の人間が多い理由がよくわかった。


燃費が良いだけならもっと安くて良い車がいくらでもある。
プリウスαのアクセルに慣れたら、他の車に乗り換えた時に事故を起こすだろう。

レンタカーとしても二度と乗りたくない車だ。

■ 2013年10月13日 ■

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