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パソコンを忘れてきた

パソコンを忘れてきた。

どこにって、
宮城県にある妻の実家にだ。

いつって、
前回実家に行った時だから8月中旬だ。

取りに行ったり送ってもらったりしなかったのかって、
パソコンが手元に戻っていれば今更独り言にこんな事書いたりしない。

いつパソコンが戻るのかって、
今月の中旬に妻の実家に行くからその時回収してくるさ。



そんなこんなでいつも使っているパソコンがないと不便であるため、
今は代用品として2003年製のノートパソコンを使っている。

しかし、これがまた動作が鈍い。

普通にネットサーフィンをしているくらいならばさほど問題もないのだが、
動画投稿サイトの動画を視聴するともう限界。
グーグルクロームの自動アップデートが始まるともうだめ。
CPUの使用率100%でどうにもならない。

デスクトップは消費電力が大きいので、
簡単な作業はノートパソコンで行いたいのだが、
それがままならない。

妻の実家に忘れてきたパソコンも
今となってはとても性能が良いとは言えないのだが、
それでもこのノートパソコンに比べればかなりましである。

正直言って買い換えてしまいたいくらい微妙な性能なのだが、
壊れているわけでもないし買い換えるほどのことなのかと思うと
実際に買い換える程でもないかとも思う。

そう、これといった見切りをつけるポイントが存在しないのだ。



昔、ウインドウズ3.1からウインドウズ95になった頃、
人々はOSが変わったためにパソコンを買い換えた。
ウインドウズ3.1では出来なかったことが
ウインドウズ95ではできたからだ。

さらにウインドウズXPになり、
ウインドウズ95や98seとは違う安定性を手に入れた。
XPでウインドウズOSはほぼ完成の域に達したように思う。

OSの制限上できないということは殆どなくなった。

あとはソフトウェアをうまく作ればだいたいのことには対応できる。

いま、OSの根本的な制限上ウインドウズXPでは出来ずに、
ウインドウズ7でしかできないことというものは殆ど無いのではないだろうか。

マイクロソフトは、インターネットエクスプローラー9以降を
ウインドウズXPには対応しないように製作しているが、
これはOS上の仕様で動作しないと言うよりは、
OSを買い換えさせるために対応させなかったというところが実際だろう。

マイクロソフト自身も、OSを買い換えさせるメリットを明確に表せなくなっている証拠ではないか。



今度ノートパソコンを買い換えるとき、
その時にはウインドウズ8以降のOSが発売されているだろう。

そこに、パソコンの新時代を築く何者かは存在しているだろうか。
人々は、そこに新しい時代の幕開けを感じることができるだろうか。

「パソコン」という概念は存続の危機にあると思う。
インフラ - 特に通信回線としての - が最終的な発展を見せると、
個々のクライアント上での処理は必要なくなる。
ほぼすべてをサーバーが処理し、表示機能だけを各クライアントが行えばいいのだ。

クラウドシステムが成熟した世界では、
OSなど大した意味を持たないだろう。

その時代が到来するまで、あと10年はかかるかもしれない。
それでも、その時代が近づいていることは間違いない。

次に私がパソコンを買い換えるときはまだその時代ではないだろう。
でも、その次に買い換えるときにはパソコンはなくなっているかもしれないと思うと、
安易に次のパソコンを買い換えられられない気分になる。

今は忘れてきたパソコンの話だが、
将来、忘れられたパソコンの話をする日が来るだろう。

■ 2011年10月10日 ■

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