職場の下の階に、診療所がある。
ちょっとした家族経営をしている診療所だ。
医師は一人で、彼が一家の長だ。
そしてその奥さんや子供らが診療所の受付を担当している。
とある事情により、この診療所へは頻繁に行く事がある。
そのおかげか、受付の人ともどことなく親しくなりつつある。
そんな受付の方々は5人居る。
ドクターの奥さんと、その長女と、次女と、三女と、長男である。
長男は一番下で、私よりも3つか4つほど若いらしい。
そんな受付の皆さんであるが、
先日、長女さんにある変化があった。
人差し指が、ほかの指より短くなっているのだ。
この方、年頃は私よりも2つほど上で、いつも長い爪をしている。
大体2センチくらいの長さに伸びているように見える。
つけ爪ではなく自分自身の爪だと本人が言っていた。
パソコンのキーを打つにも、電話をかけるにも大変そうな
その指がいつも気になっていたのだが、
その日、人差し指に包帯が巻かれ、なんだか短くなっていた。
「指が短くなってる…、爪おれちゃったんですか?」
「あぁぁ、生爪がはがれたんですよ
この10年で一番痛かったんです」
おれたどころではなく、根こそぎ剥がれたらしい。
前々から危ないとは思っていたが、
実際に見てしまうと痛々しい。
かわいそうに。(無感動)
■ 2008年9月4日 ■