ある日曜日、人に誘われて上大岡に行った。
その人いわく、買い物につきあって欲しいとのことだ。
と言っても買い物はすぐに終わった。
前から目を付けていたものがあったらしく、
それをもう一度確認して買った様子だ。
この人、以前から独り言に出てくる同じ会社の女性職員さんだ。
買い物の後、そこらで話でもしようかと言うことになり、
お茶を飲めるような場所を探すことにした。
探すことにしたのだが、ここは昼下がりの上大岡。
どこもかしこも人が居る。
特に女性の割合が多いため、喫茶店はどこも人だらけだ。
近くに良さげなお店があるという彼女の情報でそこに向かってみても、
お店が閉まっていて入れない。
ランチタイムは14時まででいったん閉まるらしい。
いまは14時5分。
前回もこんなことがあった記憶がある。
この人と移動していると、
いつもそんな類のことが起こる気がする。
お店を探しながら上大岡の商店街(?)を散策することにした。
ただ、どこも混んでいるような気がするし、
空いている場所はそれはそれで逆にアブナイ気もする。
それでも、今まで訪れたことの無い店を探すと言うのは乙なものらしい。
たらたらとうろついていると、混んでいる気配の無い喫茶店を発見した。
外から見える窓際の席に客が誰もいない。
そのお店はビルの2階にある。
とりあえずそのお店に入ることにしたが、
2階へ向かう為のエレベーターのボタンの反応が悪い。
「ぎゅむー」と何度か押したらエレベーターが開いた。
入店を前に、なんとなくハズレ喫茶店の空気が漂い始めている。
お店はビルの外観とは違い、大分きれいな内装をしている。
でも、客が誰もいない。
静かなところで話をしたい気もするが、この店は静かすぎる。
…ほのかに、
新品のインテリアの香りがする。
きっと、新しくできた店なのだろう。
認知されていないために客が居ないのだ。
メニューは健康志向に見える。
お酢のドリンクや寒天のデザートなどが何種類もある。
主として飲み物と軽食だけの簡単なメニューしかない。
しかし、見ているだけで健康になれそうなメニューだ。
とりあえず飲み物と簡単なデザートを頼んでみることにした。
リンゴ酢の炭酸割りと、豆乳のプリンにした。
値段は安めに設定されているように思える。
運ばれてきたリンゴ酢の炭酸割りを飲んでみた。
ふむ。酢を炭酸で割ったものだ。
ほのかに香る、青リンゴのような香り。
甘みはほとんどない。
炭酸で割ると言っても、サイダーで割ってあるのではない。
純粋に炭酸水で割っているため、甘くないらしい。
頼む段階では甘い物を想像していたため、
飲んだ瞬間ちょっと苦しかったが、
そうだとわかればとてもおいしい。
酢の量と炭酸の比率を間違えると
こう言った飲み物は飲み物でなくなることがあるが、
このリンゴ酢の炭酸割りはちゃんと飲み物だ。
しばらくすると豆乳プリンも出てきた。
これも甘みは薄い、シナモンがよく香る。
上に乗っている、「何とか」といった木の実の甘みが引き立つ。
これはデザートだが、スイーツではない。
どちらもさっぱりしていて、
なんだか病みつきになる味だ。
本格的に健康的なお店でよろしい。
何よりも、どこも混雑している上大岡で
客が誰もいないという静けさがよい。
ただ、今回はあまりにもお客さんが少なすぎた。
彼女と雑談をするにしても、この静けさでは話しにくい。
また今度もう少し人が居るときに来たいと思いました。
そんなお店はここです。
クオリス
健康志向の方にはおすすめです。
■ 2008年7月13日 ■