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最近みたDVD

最近ふとしたことでDVDの映画を見た。
今まで映画は何本も見てきたが、
映画を見終わった後に大笑いした映画はこれが初めてだった。


その映画は火事のシーンから始まる。

美術館らしき建物が炎に包まれ、
大勢の消防隊員らが消火活動に当たっている。
ここで、消火のため建物の内部に二人で入っていった消防隊員のうち一人が
美術品を置いてある倉庫のような場所で
突然もう一人の消防隊員を殴り倒し、
そこにおいてあった額縁を事前に準備してあったと思われる木箱にいれた。
彼はその木箱をトラックに詰め込み、その場から逃走したのである。

これは、美術館で火災を起こし、
その混乱に乗じて美術品を盗み出したのであろう。
建物が燃えてしまえば、
美術品はなくなったのか燃えてしまったのかわからなくなるなど、
よく計画された犯罪であることが伺える。

しかし、なぜか次のシーンになると、
このトラックは警官らしき二人組に追われているのである。
警官に追われたことに気がつき町中を逃走するトラックは
あちこちで車にぶつかったり積み荷を落としたりしながらも逃げ続けるも、
やがて障害物に衝突し止まるのであった。
積み荷の額縁は回収され、
そこで額縁の中身は地図のような布きれであったことがわかる。

無駄にドタバタしていたが、
なぜあの状況で犯行がバレ、追跡されているのか。全くわからなかった。
消防隊員に扮し二人組で現場に入り、片方を殴り倒す理由も、
そもそも火災を起こしてその隙に盗み出した理由は何だったのか…。

また、盗まれた額縁を回収した後に、警察で調査した結果、
”盗まれた額縁の中に入っていた地図のような布きれが
何であるのか、なぜあったのか”
これが美術館の人間にもわからなかったらしい。
何でそこにあるのかもわからないようなものを盗まれ、
気がつくというのはどういう事なのか。
ふつうに盗めば気がつかれもしなかったんじゃないのだろうか。

なぜこのような手順で美術品を盗み出す話にしたのか、
必然性が全く理解できない。
その後 映画を見続けても、
その場その場でやりたいこととやってることはわかるのだが、
全体を通して、目的に対する行動をどうやって決めているのか、
その論理展開が全く理解不可能だった。

まあ、大まかな話の流れが以下のようになっていることはわかった。
1.マフィア(?)が布きれを美術館(?)から盗む。
2.マフィアを警官が追い、布きれを取り戻す。
3.布きれを取り戻した警官Aに、上司が布きれの情報を得るように言いつける。
4.警官Aはそっち系の知識のある兄に布きれを見せ、
宝島の地図であること・二枚一組であることを知る。→地図(布きれA)は警官兄へ
5.対になる布きれBはマフィアが所持しており、
布きれAを回収するためにマフィアは警官Aを拉致し、
警官Aと宝島へ渡りそこでこってり(?)絞り上げる。
6.警官兄は飛行機をチャーターして宝島へ向かう。
(警官兄、旅人夫婦と♀操縦士の4人になる)
7.嵐で飛行機は宝島に不時着するが、飛行機は大破する。
警官兄グループは島を散策する。
8.嵐の中、マフィアから逃げた警官Aと警官兄グループとは合流し、
力を合わせてマフィアグループを退ける。
ヘリコプターでマフィアの援軍(?)がくる。
9.どこかでなぜかわからないが津波が発生し、その津波が島に向かってくることを知る。
10.飛行機が墜落した模様だというので救助に向かっていた豪華客船(?)が、
船をも飲み込む高さの津波に飲まれて沈没する。
11.二度目の嵐の中、主人公グループは力を合わせ、
マフィアが乗ってきたヘリを奪い島から脱出しようとするが、
マフィアのボス(?)が瀕死の重傷を負いながらもヘリに乗って逃げる。
主人公グループが布きれA・B得る。
12.マフィアのボスは、低空飛行のヘリをも飲み込む津波に飲まれて消滅する。
13.主人公グループは津波から逃げるために高台に移動する。
14.高台で津波を回避した主人公グループは、二枚の布きれを使い宝の場所を知る。
15.主人公グループは段ボール一箱分ほどの財宝を見つけて喜ぶ。
刑事兄と♀操縦士もなぜかラブラブになる。

記憶が正しければこんな感じである。

詳しいことは映画を見てもらえばわかるが、
全体的に疑問に思う部分がが多い。
・何でみんなして無計画に宝島を目指すのか。
・何で津波が起こったのか。
・沖合を航行中の船が津波に飲み込まれるなどと言うことがあり得るのか。
・ヘリが津波に飲み込まれるなどと言うことがあり得るのか。
・椰子の実で人を倒せるのか、そもそも森の中に椰子の実が落ちているのか。
・見る側に笑いを起こさせるほどに緊張感がないのはなぜか。
・宝の場所がわかってから宝箱を空けるまでの時間が数秒でいいのか。

エンターテイメントとして不可解な部分が多いが、原因はだいたいわかる。
どこかで見たり聞いたりしたような
ありきたりの場面展開を適当に紡いで作ったせいであろう。
見終わった後に「なんだったんだコレ!?」といって
笑いが止まらなくなるほどだ。

あるいみ、この映画を見れば映画観が変わるんじゃないか
と言うくらい奇抜な映画であった。
ただ受け身で見ては何も疑問に思わないかもしれないが、
疑問を持つことでこれほど楽しめる映画はほかにはないであろう。
ぜひ一度は見てほしい映画である。

映画の名前は…、トレジャーアイ●ランドである。(一部伏せ字的感覚)

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