作者の独り言 > 
復活祭

作者の家には定価38000円の電子辞書がありました。

広辞苑、英和、和英、漢字源、カタカナ語辞典、類語辞典…と
いろいろな機能が入り、
軽くて速くて簡単で非常に重宝したステキな辞書でした。

しかし、2003年の11月初頭、
今までいろいろなことを教えてくれたこの辞書が
突然死にました。

その日、家に帰ってきた私はふとしたことで辞書を使おうとしました。
しかし、電子辞書はただのパカパカコンパクト君に変身していました。
どうやら何某かの理由で死亡したようでした…。

母親に尋ねたところ、うちの父親がお茶をかけたということでした。

お茶等の飲み物をキーボードにかける。
あまりにも単純かつアフォな理由により
電子辞書はその短い生涯を終えました。


まあ、辞書がなくなってしまうと非常に困るので、
その日のうちに新しい辞書を買うことになり注文しました。


そんな感じで、新しい辞書が来ることが分かったからには
壊れた辞書を分解してみようと思うのが電気工学科の定めです。

一応直すことを目的として分解することになるので、
先ずは壊れた原因を考察してみましょう。

壊れた原因は、父親のかけたお茶、
つまり異物、これによる電子部品のショートであろう。
つまりは、異物によってショートしているだけなら
その異物を取り除くことにより元に戻る可能性があるということである。

問題はどうやって異物を取り除くがであるが、普通の人ならば
箱を開けて中を見ることはできても
「ダメだこりゃぁ、次ぎ行ってみよう」
という程度で限界であろう。

でも電気工学科の作者はそんな程度では満足しません。

今回とった異物を除去する方法とは
丸ごと水洗い。


箱を開けて流し台へ運び、中の基盤とキーボードを
ジャブジャブ浸けおき洗い。

思った以上に汚れが落ちているのか分かりません。

「電子部品なんか水洗いして大丈夫なのか?」
と例のごとく思う方もいるかと思いますが、
例のごとくダメです。
特に液晶ディスプレイはやめましょう。
確実に再起不能です。


でも、電子回路の基板ならば大丈夫、の予定。
適当に乾かせば大丈夫、の予定。

洗浄方法は、よく付けおき洗いして、その後
扇風機の風を当てて乾燥。
以上。

後は組み立てるだけです。

電池を入れるときはそこそこ気をつけましょう。
ショートしているととっても危険です。


そんなわけで例のごとく電子辞書は奇跡の復活を遂げました。
これからまた本当に壊れるまで家で働くことでしょう。

でもこれでめでたく同じ電子辞書が二台となりました…(涙)。

- - - - - - - - - - - 前も書いたような注意 - - - - - - - - - - -
一般の人には危険なので
電化製品を分解したり水洗いしたりするのはやめましょう。
下手をすれば感電して怪我をしたり、
死んじゃったりするでしょう。

電池を外せば大丈夫だと思っている人もいるかと思いますが、
電子機器にはあんなところやこんなところに
電気をためる部品が付いています。
たまる電気は直流なので痛いですよ。

まあ、痛いうちは良いですがね。
思わず死んじゃったりする人もいますので、
電子回路の分解洗浄はしない方向で生きていきましょう。

電子辞書の買い換えをケチったばかりに死んだとあっては
残された家族も
「あの人の辞書には可能の二文字は無かったのだろう」
と笑いをこらえるのが大変です。
ここも一発きっちりと買い換えて
家族の信頼と日本の景気を回復させましょう。

inserted by FC2 system