作者の独り言 > 
美容院と美容室は何が違うのだろう

引っ越しをして早半年。
以前から利用していた床屋がやたらに遠く感じられる。
行くだけで1時間かかるのだから仕方がない。

そんなとき、人はどうするのか。
だいたいの人は他の店を探して通うことになるだろう。

自分でも、そうすることにした。


今日、始めていくことにしたこのお店は、いわゆる美容院だ。

職場で「髪を切らないといけないなぁ」という話をしたところ、
職員の30代の某女性がおすすめのお店を紹介してくれたのだ。



美容室に行くのは生まれて初めてである。
なんとなく予約が必要なことは知っている。
どこにしても、初めていくところは何となく不安だ。

とりあえず、インターネットで調べて見ることにする。
ちょっと探すと、お店のWEBサイトを見つけることができた。

CROP Hair-Creative
三浦海岸の駅前にあるお店である。

やはり予約制らしい。
電話をかけてみよう。ドキドキ。



その日は休日であったためか、それなりに混んでいるらしい。
昼ごろが良かったが時間が合わず、
結局18時からの予約を取ることができた。

美容院で髪を切ることが確定した。


髪を切りにいく場合、髪の毛はどのようにしていけばいいのだろう。
あやしいワックスなどで整えていてもいいのだろうか。
それとも何もつけていないほうがいいのだろうか。

良く分からない場合は、とりあえず何もつけずに行けばよいだろう。
その後のことは次回考えればよい。



18時10分前。
まだ時間よりも早いが、着いてしまったのはしょうがない。
店に侵入することにした。

店に入ると、正面にカウンターがあり、
その手前にカラフルなチェアが並んでいる。
奥には客が1人居り、鏡の前のイスに座っている。

どうやら待合室(?)と処置室(?)が同じフロアにあるようだ。

なんだか、妙な気分だ。
今まで自分が生きてきた際に味わったこと無い場所だ。

さて、どうすればいいかしら。


カラフルなチェアは待機する場所なのであろうが、
どう見ても女性の場所であり、男性が座って待機する空気ではない。
良く分からない趣味の雑誌が散乱している。

女性は、少なからず自分への美を求めて美容院に訪れるのであろうが、
使用する空間に対しての美意識は低いらしく、
雑誌などがごちゃごちゃと置いてある。


カウンターの前に進んで奥を眺めると、
店員さんが出てきてくれた。

予約をしていた為、来ただけで誰か分かったらしい。
電話をするのは面倒だが、
店に入ってからの面倒を省略できるのは便利だと感じた。


と、いきなり荷物を預かられ、洗髪台(?)に連行された。
どうやら洗髪をするらしい。
事前に予約をしてはいたが、待ち時間無しで始まるとは思っていなかった。

洗髪は仰向けで行われた。
理容室ではうつぶせ方向で洗髪されるのだが、
美容院では仰向けで行うらしい。

視線をどこにするか迷う為であろうが、
顔に白い布を載せて仰向けにされるのは多少抵抗がある。

それはそうと、髪を洗ってくれた美容師の方は、
どうやら電話で予約の対応をしてくれた方のようだ。
話した内容をちゃんと覚えていてくれたことに好感が持てた。

髪を切りにきたこと、美容院を利用するのは始めてであること、
13時ごろが良いと言ったのが18時になったこと、
お店は知り合いに紹介されてきたこと。
ちゃんと覚えているとは、すばらしい。

洗髪が終わると、いよいよ処置台(?)に連れて行かれた。
髪を切るのはこの方ではなく他の方のようで、
しばらくお待ちくださいとのことだ。

暇つぶしの為か横浜ウォーカーを渡された。
確かに、美容院では暇つぶしの為か雑誌を読んでいる人を見かける気がする。

本を眺めながら5分ほど待つと、今までのひょろっとしたお兄さんではなく、
ガタイの良いおじさんが登場した。
はWEBサイトに乗っていた店長さんだ。
某職員がお勧めは店長さんだと言うような話をしていた気がする。
謀らずとも店長さんが現れたと言うことは運が良いのだろう。

散髪開始だ。


何度も言うが、美容院と言うのははじめてであるため、よくは分からないが、
美容院の店員さんは、みんなこんなに良くしゃべるのだろうか。
初めて訪れたにもかかわらず、
「○○さん」と苗字で呼んでフレンドリーに話しかけてくる。

静かに髪を切るだけの理容室もいいが、
こういったおしゃべりのできる美容院も時にはいいものだ。


いろいろと雑談をしながら、
当然、知り合いの某人物から紹介されてきたことも話をした。

某人物はこのあたりではよくある苗字をしている為、
苗字だけでは誰だか区別がつかないらしい。
下の名前や年齢層も伝えてみたが、
同じ名前の人が3人くらい居るらしく
店長さんでも某人物が誰であるか特定できなかったようだ。

店長さん
「分からなかったなんて、本人に言わないで下さいよ〜」
と言っていた。
口約束とはいえ、男と男の約束だ。
本人には言わないでここで書くだけにしよう。


店長さんいわく、ここの美容院は男性の美容師3人で仕事をしているらしい。
男性の美容師が多い為か、お客の男性の割合が高く、
全体の3割が男性客で、残りの7割が女性客だそうだ。

男性と女性の比率を足したら9割になるとか、
そういうサービス精神は無いらしい。

個人的なイメージとして、
美容師には男性のイメージしか持ち合わせていなかったが、
当然女性の美容師も存在するのであろう。

何も考えずに美容室を選んでしまったが、後で良く考えてみると、
若い女性の美容師に髪を切られる可能性もあったのだ。

想像するだけで鳥肌が立つ。虫唾が走る。
男性美容師しか居ない美容院でよかった。


いろいろな話をしているうちに髪を切り終わった。
また軽く洗髪を行い、最後の調髪をして終了だ。

代金はどこの誰だか分からない誰かさんの紹介と言うことで
1割引にしてもらえた。
店長さんの作業で、5千円弱であった。
今までの理容室の倍以上だが、美容院なのでこんなもんだろう。
誰だか分からない誰かさんありがとう。

出口では店長さんがドアを開けてくれた。
妙にフレンドリーな店長さんでよろしい。

ふと時間を見ると、19時40分だ。
17時50分に入店してから二時間弱。
髪を切るだけで二時間はかかりすぎな気がする。
雑談が長引いた為なのか、美容院がそういうものなのかは分からない…。

まあ、初回だから親切にしてもらえたのかもしれないが、
また今度も来てみようと思わせてくれるお店であった。

今までは半年に一度程度しか散髪に行かなかったが、
今度からはもう少し高い頻度で散髪に行こうかと思う。

■ 2008年5月10日 ■

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