SNS、ソーシャル・ネットワーキング・サービスというものがある。
「個人間のコミュニケーションを促進し、
社会的なネットワークの構築を支援するインターネットを利用したサービス」
を挿す。
インターネット上に国境はなく、もともと自由な世界だった。
そこにSNSのような枠組みが現れた。
SNSはそれぞれ境界線を持ち、
それぞれがインターネットの中で大きくなろうとし、
またインターネットの代名詞になろうと拡大を試みている。
初めは寄り合い所だったSNSには、
デパートが併設され、シェアハウスとして人が住み、インフラの整備も進んでいく。
SNSはインターネット上の国家になろうとしているのだ。
いや、SNSのみがインターネット上の国家を目指しているのではない。
アマゾン、グーグル、フェイスブック(50音順)。
彼らに代表されるインターネット上のサービスを提供する企業では、
最終的な目標が"国家"の樹立だろう。
インターネット上に、すべてを包括する自らのシステムを建造する。
このシステムに全世界の人々を組み込むのだ。
そこに集中するインターネット上の収益。
その一部を搾取することで企業は安泰だ。
☆
私がこの独り言を書いているサイトはSNSやブログではない。
インターネット上に点在する普通のWEBサイトだ。
WEBサイトのサーバーそのものはプロバイダーから間借りしているが、
中身はHTMLを記述し全て手作りで作成している。
出先からは更新できないし、
その他色々と手間がかかっている。
これに比べるとSNSを利用するのは簡単だ。
ワードやエクセルを使うのと似たようなもの。
サービスの利用方法をちょっと覚えれば誰でも利用できる。
自宅でも外出中でも、インターネットにアクセスできれば記事の投稿や閲覧ができる。
実に手軽である。
どこでも投稿ができるという手軽さゆえ、
このサイトをそういったSNSに移行させようかと思ったこともある。
「個人間のコミュニケーション」にはあまり興味が無いが、
「どこでも簡単に投稿できる」点がとても魅力的なのだ。
独り言のネタを思いついても、メモを残す前に忘れてしまうこともある。
でも、SNSを利用してすぐに投稿できれば喪失の可能性は低くなるだろう。
それでも、私がSNSを本格的に利用しないのには理由がある。
実に簡単な理由だ。
インターネット上での独立だ。
このサイトはインターネットを利用して(ある意味)全世界に配信している。
SNSなどに包括され、わざわざ小さな"括り"に移行する必要はない。
小さな"括り"にしてしまっては、
独り言が本当の独り言になってしまう。
☆
と言いながらも、先に上げた企業のサービスも平然と利用している。
国家間の貿易は必要……なのだ。
☆
インターネット上に国境はないが、インターネット上に国家ができる日は近い。
そのとき、その企業に登録されるアカウントは国民総背番号となり、
皆がこぞってそれを取得するだろう。
■ 2014年1月19日 ■