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HYBRID W-ZERO3を使ってみた。

今日はHYBRID W-ZERO3 (WS027SH)(以下、ハイブリ)が
エアー発番で使用できるようになる日だ。

エアー発番とは、オンラインショップで機種変更する際の機種変更方法だ。
午前2時、自動的に旧PHSから新PHSに通信能力が移行する。

当日、朝起きたらアドエスから通信能力が消えていた。
通信を担当するアドエスのW−SIMが停止したのだ。
でも、なぜかハイブリも通信能力が無い。

ハイブリを再起動し、
オンラインサインアップを行うと無事に通信機能を獲得した。
アドエスのエアー発番の際も同様だったと思うが、そういう使用のようだ。

これは、わかっているから困らないが、
送られてきたものの中に説明は何も無い。
人によっては戸惑う可能性がある。

ハイブリの初回起動時の自動セットアップ時にも
端末が無反応になる時間が10秒以上ある。
どこかにアナウンスしておかないと正しく動作していることがわからない。
店頭で購入する場合には無縁かもしれないが、
オンラインショップで購入する人のための説明が不足している気がする。


それはそうとして、
ハイブリはウィルコムとFOMAとの二つの通信網を使用できる。
「ハイブリッド」という名のとおり一番の売りであるが、
今のところウィルコムのメールを無料で使える方だけでよい。
FOMAはオフにしておく。
FOMAをオフにすることで電池のもちが変わるはずだ。

さて、充電しながら設定をいろいろと覗いてみる事にしよう。



ふむ。
アドエスと比較し、待受画面が変わりすぎていて操作法がわからない。

とりあえず全体的にグラフィカルになっている。
そのわりに、全体的な動作感は非常によくなっている。

画面をスクラッチすることでアイコンをスライドさせたり、
サブメニューが見やすくなったりと進歩はしている。

このまま会社に持って行き、今日一日の使用感を確認することにしよう。



夜になりました。
位置にし使用してわかったこと、
アドエスと比べて操作感がどうなったのかを書いてみよう。

まず、基本画面であるWillcomUI。
ウィルコム製のユーザーインターフェース
これは普通のケータイに慣れた人が使いやすいように設計されているためか、
使いやすい部分ととても使いにくい部分とがある。

まず、待受画面で日付や時間が大きく出ることはとても良い。
だが、タッチパネルでありながら、
タッチしただけで日付の設定画面に飛ぶのはどうだろうか。
起動時の画面だけに、タッチミスによる余計な動作につながることが多い。
無駄だ。

同じく待受画面のランチャーはとても不便だ。
反応が鈍いだけでなく、ランチャーを選択してからでなければ操作できない。
いかにも、十字キーの操作で動きそうな形をしているのにもかかわらず
選択してからでなければ動かない。
「グラフィカルに何かをスクロールさせる為」に
スクロールするメニューを取り入れたとしか思えない。
操作のしやすさよりも見た目。
無駄だ。

待受け2
スマートフォントして便利であった予定表も表示されない。
カレンダーの表示はできるが、
次の予定などを表示することはできない。
天気予報よりも、今日の予定の方が重要であることは
言うまでもないはずだが。

電話帳もなんだかよろしくない。
見た目は面白いが、検索画面で表示される人数が7名程度。
一度に表示される人数が多いほうが
より簡単に検索できるだろう。
入力された文字列による検索能力は向上したが、
インターフェースとしての視覚的な検索能力は低下した。
本末転倒だ。

そして、
WillcomUIとそれに付随するソフトのすべてが
もっさりと動作する。

総じてWillcomUIは使いにくい。
アドエスのTODAYに慣れているためかもしれないが、
スマートフォンがケータイをエミュレートしても意味がない。

とりあえず、WillcomUIは使いにくいので
「Windows標準」という待受けに変更した。

Windows標準の待受け
なんだろう。
シンプルだが、余計な機能が多すぎる。
項目を選択すると、滑らかに選択項目が移動する。
さほど必要性は感じない。

とくに画像や音楽などは不要だ。
カーソルを合わせる際にデータを読みに行くせいで動作が止まる。
マルティメディアに長けていると言いたいのだろうが、
わざわざ待ち受けに表示する必要はない。
そもそも、なぜ画面上のものを滑らかに変形させたがるのだろうか。
余計な機能だ。

TODAYの待受け
やはり、以前からあるTODAYが一番いい。
今までもこの画面だったし、安心だ。


と思っていたが、致命的に足りないものがあった。

着信の有無もライトメールの有無も表示するスペースがないじゃないか。
ハイブリのTODAYには電話関係の表示が搭載されていないようだ。

アドエスは、TODAYが標準であったため、
製造元が電話機としての設定を入れたのだろう。
ハイブリはWindowsUIが標準である為、TODAYは手付かずだ。
なんと言う手抜き。

そもそも、着信があったときに点灯するLEDも、
数秒に一度ぽっと点くだけで、
スタンバイモードになっていると着信の有無を確認するのに時間がかかる。
LEDをずっと点けると電力を消費するが、
ケータイがLED点滅で着信蟻を表現するのは、
消費電力の少ないサブウインドウと併用することが前提だろう。
スタンバイへの以降にも復帰にも時間のかかるスマートフォンでは、
LEDを常時点灯させるほうが結果的に省エネだと思う。
実際、操作時にXcrawlの周りに点くLEDは
省エネのため高速に点滅しているじゃないか。

う〜ん、
キーロックがiPhoneのパクリのようなのはまあよろしい。
しかし、メニューの大部分は納得いかない。
スクラッチでしゅる〜んとメニューを移動させると確かに見た目は良い。
だが、それはタッチパネル以外での操作法がない
iPhoneだからこその操作法である。
十字キーのある端末では、
キーによるスピーディーな操作を行えるようにしてほしい。

アドエスからハイブリに変わって、
メニュー選択・実行から処理までの流れは速くなっていると思う。
ただ、メニューの選択にかかる時間は以前よりも増加した。

いや、メニューの選択にかかる時間が増した為、
実際の処理にかかる時間が短縮されたように感じるのだ。

明らかに見た目の面白さのために操作性・機動力が低下している。
この無駄なグラフィックス処理を止める方法があれば是非知りたい。

ああ…、
アウトルックも使いにくい。
メールサーバーと端末とのデータを同期するという考えはどこから来るのだ。
世界の人はこれで納得しているのか?
なぜ「同期」なのだ。
なぜそれ以外の方法も取れるようになっていないのだ。
「ウィルコムのメールサーバーでは、
個別のメール蓄積期間が1ヶ月になると
メールがサーバーから削除されます」
「その際に端末のメールも同期され削除されます」
あほなのか。

ライトメールに返信する際、アドエスでは「本文」にフォーカスが当たっていた。
ハイブリでは「宛先」にフォーカスが当たっている。
返信のつもりで文章を打つと、宛先が上書きされる。
何のための返信機能だ。
最初から本文にフォーカスを当てるようにしてくれ。
アドエスではそうなっていただろう。
退化してどうするんだ。

キー数が足りない。
ソフトウェアキー(画面の一番下・左右にある二つのボタン)を押す
物理的なキーがない。
このキーがなければ、快適な操作を得られない。
せめて、側面の音量キー(+、−)を
ソフトウェアキーに割り当てられる設定を可能にしてほしい。



などなどと、ハイブリに対する不満は膨らむばかりだ。
ただ、使いやすくなっている部分も多い。

まず、電話機としての音質は向上しているし、
安定性も増しているように思う。

ライトメールの送受信は少し早くなった。
Eメールの送受信は抜群に早くなった。(ウィルコム回線を使用)

アウトルックのレスポンスもとても良い。
同期処理と絵文字非対応は不満が残るが、
HTMLメールを軽快に見られるので我慢することにしよう。
絵文字を使用したければWillcomUIのメールソフトもある。
ただ、そのレスポンスは多少悪い。

連絡先(電話帳)のレスポンスもとても良い。
下手に検索するよりもスクラッチで探したほうが早いくらいだ。

GPSの内蔵はすばらしい。
グーグルマップPocket Mapple Digitalなどを使用すれば、
簡易なナビを実現することも可能だ。

Bluetoothを使用することで外付けのキーボードも使える。
パソコンと接続し、モデム代わりにすることもできる。
パソコンを接続しても、パケット通信料金の上限は変わらないので、
FOMA回線をパソコンのインターネットに使用することもできる。
その際に、空いているウィルコムの回線での通話もできるようだ。


そんなこんなで、
なれないせいと、ツール類の不足でいまいち使いにくい部分もあるが、
対策ツールやアプリもだんだんと提供されることだろう。
不便なことは、そのうち解消されることが多いことも、
スマートフォンのいいところだ。

基本的なスペックに不満はないので、
今後の修正やアプリに期待しよう。

■ 2010年2月27日 ■

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