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某ビルの29階で食事

先日、新宿にある某ビルの29階で晩ご飯を食べることになった。

その日は某三人組の面倒をみるため
朝から学校であれやこれやとしており、

夜まであれこれと続けて居るうち晩ご飯を食べる時間になり、
どこかに食事に行こうと言うことになったのである。

まあ、合計四人で食事に行くわけなのだが、
その日は某人物の意見を取り入れることで
新宿にある某ビルにあると言われる
パスタ料理店に行くことになった。

そのビルは、29階と30階がレストラン街となっているようで、
様々な料理店が並んでいた。

「こんなところまで来て食事するやつが居るのかなぁ」

というのがそこのビルに入ってからの印象であったが、
目的のパスタ料理店は30分まちという混雑具合であった。

30分も待っていられるほど時間的な余裕はないため、
とりあえず他の店にはいることに。

レストラン街だけに店自体はたくさんあるので、
あんまり高そうじゃない店で かつ まずそうじゃない店を探した。


その店は、29階の一角に存在していた。

アジア料理店らしいその店は、
ショーウインドウに家庭的な料理が並べられていて、
あやしげな1680円の巨大パフェなどもあり、
それなりにおいしそうな店であるように見えた。

ただし、
その装飾と、わずかに見える店内の様子と、
入り口付近にたっている店員さんの服装から判断から、
この店は普通の店ではないという印象が伝わってくる。
薄暗い店内にクリスマスのような照明があって、
なんかメイドさんのような服を着た店員が動き回る、
ちょっとハイテンションじゃないと入れない店のように見えた。

他の三人にも この店は普通じゃないんじゃないか…と言いたかったが、
三人が「この店でいいや」的な感じだったため
そのままこの店にはいることにした。

店内に入ってすぐ、
あっちこっちに存在する店員がいらっしゃいませ〜と叫ぶ。
薄赤い照明が照らすし出す店内に存在する謎のイルミネーション。
アジアンテイストのふにゃふにゃした唄がながれる。

店内のご様子
想像以上に想像通りの店であった。

しかし、想像通りで終わらないのがこの店のすごいところである。

1.必ずワン・ドリンク頼まなければならない。
2.お通しが出てくる。

実は飲み屋であったことがこのとき判明。

卒論を執筆しながらも、飲み屋に行く四人組。
明らかに何かがおかしい…。

まあ、入ってしまったからにはしょうがない。
ここで晩ご飯を食べるしかないのである…。

飲み屋であるため一人ずつ個別に食べられるような料理はほとんどなく、
しょうがないので全員で分けて食べられる料理を何品か注文した。

お通しとして出てきた料理がなぜか ちまき で、
それが意外とまずくなかったのが好感触ではあった。


実際に料理が出てくると どれもこれもそれなりにおいしい味で、
店内の雰囲気に慣れさえすればそれなりにいい店であることがわかった。

慣れというのは怖いなぁと思っていたところ、
突然店内放送が流れ出す。

「本日がご誕生日であるお客様が店内におられれます」

なぜか誕生日ムードに染まる店内。

窓際にいた客にちょっと大きいパフェ(花火二本付き)が運ばれ、
店員がハイテンションに盛り上げて儀式は終了。

みてる方も恥ずかしいくらいの晒され方であった。

その直後、
例の1680円のパフェに花火が突き立てられ
店員に運ばれていく姿が見えた。
「ご注文ありがとうございました〜」

うかつに頼めない。

そんなこんなで料理が出てくるのもそれなりに時間がかかったりして
長い間店内にいるうち、
変な音楽や謎の照明もそれほど気にならないことが判明。

人間の適応能力はすごいなぁと感じることとなった。


卒論が終わった頃にまた行ってみたいなぁと
思ったり思わなかったりしたらしい。

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